ウチが塗装関係や、FRP・樹脂関係の加工・造作でよくお世話になっている数少ない外注先のワークショップです。

Multi Performance Garage

 マルチパフォーマンスガレージ ルード 

 札幌市 白石区 北郷 2384-35   TEL 011-873-9800

10:00〜20:00  月曜定休日

    

ウチからお願いした塗装(全塗、部分塗装)の一部です。奇をてらう事の無いノーマル風なラインはウチの好みでもありますが、実はもともとの外装の形状に合わせて微妙に変更してあったり、仕上がり面もライフもスタンダードのそれとは比較になりません。もちろん費用が許せばどこまでも詰めた仕上げにする技術も経験も充分にあります。

こちらのお店、実はもともと四輪メインなのです。各種工作機械も揃え、修理・チューニング・外装塗装に製作・加工、名前のとうり多様な技術はある意味商売敵といえます(笑)。オートバイの外装は四輪とは別モノ、とても任せられない…と思っていたのですが…ジツはこの人、相当以上のオートバイ好きだったのです。なんと所有オートバイはGPz、H2、KDX220…どっかで聞いたような…

塗装やFRPモノ、実はウチでも以前はやっていました。ドルフィンや怪しいカタナもウチの塗装ですしナカナカ評判も良かったんですよ。でも、店のスペースや設備の関係上、プロとしてのクオリティー(納期や適価を含む)を維持できないと判断し、外注先を探しました。
『外注先』とは言ってもお客さんから仕事を請けた以上、その仕事はウチの仕事として評価され、またその責任もウチで持つのが当然と思っています。「やったのはウチじゃないから…」という言い訳は通用しません。従って、ウチが外注する先はオートバイに対してある程度自分と同じ感覚なりセンスを求めます。

先ずはオートバイが好きであること。カウルやタンクの裏、そこに隠れてしまうラインのエンド、組んだ時の全体のラインのつながり。オートバイが好きな人しか気にしない、でもオーナーなら絶対気になるポイントです。
さらにオートバイは走ってナンボ、納期、特に短いオンシーズンの大切さを知っていること。コレもプロの大事なクオリティーの一つだと思っています。

後は個人的にデザインはもちろん、塗装そのものの質にこだわるコト。一般には塗装はそう何回も変えることはしない大仕事だと思います。全塗するのなら純正レベルの質では寂しいのは当然で、出来るなら最後までコレが自分のオートバイと言い切れる耐久性と仕上げを求めたいものです。

さらにもう一つのプロのクオリティーとして、お客さんのイメージをしっかり受け止めて未完のイメージを上手く具現化する事。あたりまえではありますが、オーナーのオートバイなのですから技術者の自己満足にはお金をもらえません。実はこちらのお店も、そういった意味でオーナーとの直接対話を基本としており、本来外注としては(間に人が入る仕事)請けていないようです。あくまでもウチの場合は、自分のオートバイとして出させてもらっており、自分にオートバイを委ねていただけるお客さんだけウチで塗装等を請けて外注に出すのです。

もちろん、ルードさんも直接仕事を請けていますので、直接問い合わせしてみても良いでしょう。

ウチでお願いした加工モノを今後いくつかアップしていきましょう。塗装、樹脂関係だけでなく、各種金属加工も出来るのですが、そこはウチとカブるので(笑)、それ以外のモノです。四輪の外装加工・製作技術には意外と二輪では一般的でないモノもあり、勉強になったり、嬉しい驚きがあったりします。要チェックですよ!

耐熱塗装

このマフラー、チタンです。個人的に溶接や手曲げの焼け色は、半完成品っぽくて好きではありません。でもステンやチタンは足付け(下地処理)が難しい上に急激な温度変化や母材伸縮の関係上剥がれ易いのです。それに耐熱ブラックで良い半ツヤや色のモノがなかなかありません。
これは自分のオートバイで剥がれ覚悟でお願いしたものです。サンドブラストで足付けし、探して見つけてもらった半ツヤの茶色くない(解る人は解る)耐熱黒。かなり走りましたが今のところ剥がれはいっさいありません。 高温になるフランジ付近の焼け方も染めたような肌で、80年代空冷エンジンに似合っていると思います。
これ以外にも、結晶塗装(ちぢれ塗装)を含むエンジン塗装やサイレンサー塗装などの耐熱塗装で、ツヤや色目までも相談に応じてくれます。

FRP加工・製作

加工前

クレバーウルフの名品、GSXR用カウリングですが、シートカウルはオーナーの好みで、ちょっと古めのイメージで、初期型のテールランプを埋めた小ぶりな形状に加工しました。正直、カットしてRを付けてそれなりには出来ても、割りを入れて熱をかけて絞って、テール面を台形にするところまでは出来ると思っていませんでした。テールランプユニットを留めるボルトも埋め込んでもらい、脱着も簡単になっています。何よりもオーナーのイメージを理解してこちらの要望以上の仕上げをしてくれています。難しいシルバーの調色も含め、さすがです。餅は餅屋と思いました。
もちろん、作り直すよりも安くも上がりました。

自分のドルフィンのFRPフロントフェンダーです。もともとかなり昔に、おちていた(!)メーカー不明の他車種用フェンダーを加工して使っていたのですが、プラスチック製で一度クラックを入れてしまい、溶かして補修していたのですが、フォーク周りが弱いこともあり激しく走るとまたクラックが入りました。たまたまのフェンダーだったわりに、形状や長さがとても良く、かと言って同じものも見つけられずにいたところ、「一発モノでFRPでコピー作れますよ」とのこと。
詳しくは分からないのですが、量産用の型ではなく、単品用の簡単な型起こしの方法があって、それなら比較的安く作れるそうです。多少の割れ、カケなら問題なく型を起こせるし、本来もうちょっと取り付け部の足の長さが欲しかったのも、「じゃ、長さをたしておきます」と事も無げ。
今ではドルフィンになくてはならないフェンダーになっています。

もちろん造形から型も起こせるとのコト、そのあたりは四輪のエアロパーツをオリジナルで製作している技術に裏づけられたところでしょう。ただし、造形からのワンオフは、それなりに費用がかかりますので覚悟のうえで相談してみてください。

それでも「出来ない」ではないコトって、それだけでも価値のある事だと思います。

 

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