バイク屋オヤヂの四方山話
(よもやまばなし)

オートバイの楽しみにノウハウは不要ですよね。オートバイ乗りになった瞬間から、その楽しみはワクワクとまさに湧き出し続けるのだと思います。

特に毎春、その初めての気持ちを新たにする北海道のオートバイ乗り達には、

『走る』のみならず、『イジル』、『眺める』においてもオートバイを楽しめる達人が多いのだと思います。

それでも、さらに奥へ踏み込むきっかけが欲しくなったり、分かち合う仲間が欲しくなったら、

ウチを含めたオートバイ屋にちょっとした整備や修理でも頼んでみて、パラパラと会話してみるのもいいでしょう。

オートバイ屋のおっさんはやはりオートバイにまつわる四方山話が豊富だろうし、

気に入ったショップがあればそこに集うお客さんとも何らかの共通点があるはずです。

オートバイ屋の存在意義はオートバイの売買や修理だけではないと思います。

オートバイとの付き合い方は100人100色でそれでよし、

それぞれのオートバイ乗りに合ったオートバイ屋に出会う事はとても大事なコトだと思います。

このページではいちオートバイ屋のオッサンの、いちオートバイ乗りとしての日常を随時更新でアップしていきます。

オートバイ屋選びの一助となってくれればいいかな?と…

 

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2024年型ドルフィンジャンプ号。

 

長いコト乗っている自分の愛機GPz1100”ドルフィンジャンプ号”ですが、

30年以上、1年たりとてドコも変更しなかったことは無いんですよね。

1年走って気になったトコは冬の間に変更して翌シーズンに確認、テストする。

どんなに細かいことであれ、気になったらなんとかしないと気が済まない。

ましてやいちおーバイク屋だし(笑)終わりなんてつくづく無いんすよね。

で、来たる2024年シーズンに向けて、今回はサイレンサーを変更しました。

マフラーはある意味オートバイの顔。

そしてエクゾーストノートは走り続ける限り常に共にあるBGM、妥協はできないトコです。

 

今まで使用していたサイレンサーも25年以上前にさんざん試行錯誤をしつつ、当時「これ以上ない!」

と断言できる顔と音を持つサイレンサーでしたが、去年の還暦ツー前、

おそらくキャブレターを長年使ったFCR35からTMR40に変更したあたりから

なんとなく雑味を感じるようになってきたんですよね。

それは高回転になればなるほどより顕著で、以前のように『低いのに澄んだ』音が

『荒々しい』を通り越して『荒く』感じるようになってきました。

もちろん消音材の交換やらスペシャルデュフューザーで微妙な調整はしてみましたが、

コレがドルフィンの音!と言い切るには、あとひとつ…と感じるようになってたの。

で、

それ以来、お仕事の合間に、そこらにあったサイレンサーの残骸(笑)を加工したり磨いたりしながら

これならどうかな〜?って脳内シミュレーションをしてはいたんすよね。

 

これまでは基本、ストレート排気で絞ったり拡散したり加速させて音と排気圧のバランスを取っていたのを

排気反転部分を作って、その後に出口に向かって真っ直ぐ排気するタイプに。

 

反転部分での排圧と、使用した部品の関係で外殻が薄いカーボンになったのが気になりますが、

これで目指すところがクリアーできればそのうちちゃんとした材料から起こせますしね。

何なら外寸法は同じだから現在のアルミパイプのサイレンサーの、中味だけ入れ替えればいいワケだし…

(今思えばなんで最初からそうしなかったんだろ?(笑))

まぁ2本あれば結果が良くなければ差し替えりゃいいだけだし、ちょっとのイメチェンも楽しみの一つだしね。

ってコトで反転室はスチールウールで巻いてからグラスウールで全体を巻いて先ずは音出し。

 

おお、いんじゃね?音の方向性はそのままで、全体的音量は明かに低く、ブリッピングしても音のビビリ?

はオブラートで包まれた感じでヒステリックな感じは無くなってます…とまぁ音をコトバで言い表すのは難しいのですが、

一発目としては今の自分にとってかなり望んでいた音に近いです。よ〜し、ならば本装着…

なんですが、長くてデカイGPzではサイレンサーが短く見えるのを避けたいし、ベルトで止めるのが好きではなく、

今までのはシェルが厚めのアルミだったのでステーを溶接していたのですが、カーボンではそういうワケにもいかず…

 

なんとかしてカーボンの外殻にステーを止めるネジ穴を作るのに、内側から面で支えるこんなん作って、

 

ベルトと違って取り付けの自由度が無いので、サイレンサーの跳ね上げ角と開き角を正確に取り込むブラケットで取り付けました。

かなりがっちりと止まりましたが、ドルフィンはノーマルのマフラーマウントを使用しているのでラバーマウントになります。

 

さらに消音材の交換や内部構造の変更がしやすいようにエキパイジョイント部は全て超低頭のネジ止めとしました。

コレが軸径5ミリのブラインドリベットと頭の径がほぼ一緒で目立たなくていいんですよね。

で、反転室に使用したスチールウールでは熱的にカーボンシェルには厳しそうだったので超耐熱のセラミックウール付きで巻き直し、

ワンオフのエンブレムを付けてーの、先ずはVar.1、完成!

見た目の(笑)排気口径は75mmの大口径!なかなかカッケーんでしょ(笑)

カーボンシェルは新品を使ったのでまだテカテカだし、出入り口のアルミも質感が高く、「カスタムパーツ感」がありますね(笑)

まぁ今までのもバリバリの改造パーツだったのですが、

なんだか懐かしい『やってやったゾ』的見栄えがちょっと嬉しいので(笑)

しばらくはコレでいってみます。

雪が溶けて走り出してから、強度やら、肝心のエンジンと排圧のバランスを探ってみて、上手くいけばドルフィンの純正パーツとして採用としますか(笑)

どうだろうなぁ…

早く雪溶けないかなぁ…(笑)

 

イヤ、働けや!(笑)

 

そんなバイク屋です。

ぢゃ、また!

 

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