ワンオフ

当店には、旋盤・フライス盤・ボール盤・コンター・TIG溶接機などの工作機械があり、各種金属等材料からパーツを製作することが可能です。

機械の能力的に「何でも!」とは言えませんし、NCでもないので、量産や、文字どおり寸分たがわず同じものは難しいのですが、今までに多くの一品モノを製作してきました。

小さいものではステーやカラー、キャリパーサポートからバックステップ、ステムシャフト、サブフレームなど、求められる性状に応じた材料をチョイスすることから始まり、

強度と安全性を検討しつつ、時には試行錯誤しながら「ない物を創り出す」のです。

従って社外パーツの量産品よりは費用がかかる場合が多いのは確か です。それでも、こうじゃなきゃ我慢ならん!という御人は一度相談にいらしてみて下さい。

 

ここでは当店で作ったワンオフ物を紹介していきます。

≪Dol/BB≫はご来店いただければ現物をご覧になれます。)

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PBCサイレンサー

サイレンサーはオートバイの顔、エクゾーストノートはその声。

一番傍に居るヤツには妥協できない…かもしれません。

最近のあまりに複雑な形状はウチレベルでは無理ですし、

気に入ったサイレンサーが売っていれば、よほどのことがない限り太刀打ちできる費用では済みません。

それでも、ってヒトにはウチにできる全力で造りますよ。たまに。

以前ワンオフで作ったサイレンサーですが、その後、同じモノ(とは言えまったく同じじゃ済まないのですが)の要望が複数あったので、

一番めんどくさいトコだけを作っておく時間を確保しました。

  

先ずは材料の切り出し。テーパの目標形状から展開図を書いて切り出し。3本ロール(スリップロール)で巻いていきます。

治具を製作して溶接。テーパー部がてきたら、排気口とインナーパンチングパイプが収まるパイプ及びアウターシェル内径の壁(規格外なので製作)を作り

出口と入り口を溶接製作します。今回はサイレンサー外径100Φ差し込み径60.5Φです。

  

ここまでは共通パーツですのでまとめて作ります。溶接目を消して研磨。これでも音質は変わるんですよね。

後は使用するオートバイに合わせた全長、インナーの寸法・構造は別に製作していきます。エンブレムもすべて手作り品でこれだけでも高いっすよ(笑)

  

まあ、まとめて作るっても自分ひとりじゃたかが知れてますし

量産ってワケではなく手作りがたくさんなだけで手間はなんもかわらないのですが、

この先はさらに各オートバイにとってのワンオフパーツ、排気容量、音量、音質、やっぱ世界に一個だけなんですよね。

先ずはインナー

  

エンジンスペックによる要求排圧、その時の音量をイメージ。

  

排圧を変えずに音量をコントロールするには?さらにはその音量で音質を変更するには?

  

ステーは?ベルトは?スプリングフックは?エンブレムは?

  

リベットの大きさやら数、止め方に至るまであくまでもそれぞれのオートバイの「顔」と「声」は百人百様です。

  

個性的なその姿と声は

やっぱりワンオフならでは、なんですよね。出来上がった分は即完売しました。

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アウターエレメントキット

4in1などの集合管にした場合、オイル交換やエレメント交換の時には一般的にマフラーを外す必要があります。

フルフローティングのマフラーであればスプリング4本とサイレンサーステーのネジ1本で簡単に外せるのですが

そうじゃない場合エキゾーストフランジのネジを少なくともその都度に締めたり緩めたりしなくてはいけません。


ステージ4を過ぎたみちのくGPz、些細なことで珠玉のエンジンを痛めたくありません。

エキゾーストガスケットを再使用したりしてココはついつい締め過ぎちゃう人がほとんどなんすよね。

で、このエキゾーストフランジのネジ山は熱的環境も厳しく、やっつけがちです(笑)

ココのネジの折れ、ネジ山のナメは、それはオオゴトなんすよね。ヘタすりゃシリンダーヘッド交換です。

で、マフラーを付けたままで外せる位置にドレンボルトとエレメントを移動させちゃいます。

エレメントアダプターは四輪用社外パーツを使用しカートリッジタイプとし、取り出し口を製作します。

  

結構大きい材料から削り出し。本来のエレメントが入る部屋にオイルポンプからの出入り口を設けます。

寸法的にギリギリ#8のフィッティングが入りました。

  

エキパイに干渉せず、バンク角と地上高を確保できる位置にエレメントホルダーを設置します。

ドレンボルトはドレン口を製作しオイルパンを外して、エキパイを付けたまま全容量抜ける位置に穴を開け溶接。

  

今回はGPz1100で、オイルレベルセンサーを蓋を製作して廃止し、油圧センサーに変更しました。

エンジンを始動して圧損による油圧低下がないか確認。OKです!

  

で、めっちゃ苦労して作ったわりに、外からはほとんど見えません(笑)

変わったのは「マフラー外さなくてもオイル・エレメントの交換ができます」だけ…

 

でもこれでオイル交換をマメにするようになり、シリンダーヘッドのダメージリスクも減るので

きっと長く、いい状態で走られるようになったのは間違いありません。

ワンオフのその価値も、アナタだけのモノなんです。

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アウトボードベアリングサポート 2

10年以上前にも同じくカタナ用に製作したことがあるパーツですが、

現在も現役でキッチリ働いているので、今回はさらにグレードアップして作ってみます。

言うまでもなく、チェーンラインを大きくオフセットした場合に、ドライブシャフトのベアリングの負担を減らす目的で、

ドライブシャフトを延長して支持するベアリングを一つ増やすためのパーツです。

先ずは延長シャフト。ステンレス55ミリ丸棒から削り出します。

 

今回はスプロケットナットを兼ね、締め付けて社外スプロケットのゆるみ止めネジ穴にとめます。

 

スプラインが13山あるので、締め付けた時点で重なる穴を見つけるまでスプラインをずらして組んでみます。

最初はちょっと面倒ですね。

 

外側はベアリングを受ける径になっており、そのベアリングを支えるボディーを製作します。

先ずはベアリングホルダー。25ミリの17S板から切り出します。

 

ベアリングの交換はこのボディーを外し、内側から抜きます。シフトシャフトはスフェリカルベアリングで支えます。

 

で、本体。12ミリの17Sから切り出します。寸法取りがタイヘンです。冶具組んで、ベアリングホルダーの受けを掘ります。

 

恐いです(笑)。

 

デザインして剛性も考慮しつつ軽量化。エンジンマウントも利用し、壁も製作してケース剛性を上げます。

 

曲線は当然、全て手彫り。ウチにNC(数値制御)モノはいっさいありません(笑)。

 

それでも10年以上前に作ったのと同じってワケにはいきません。当方もただボーっと時を過ごしてきたワケじゃないので(笑)。

 

完成!動きもスムーズです。この車両はフレームも別物、そうじゃなくてもエンジンマウント位置の個体差がマウントカラーの寸法に影響を受けます。

結局このマウント方法(エンジンマウントを共用する)ではやはり車体持込みが必要かもしれません。

世界に一つ、この固体だけの専用パーツ、つまりはワンオフなのです。

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アルミカウルマウントステー製作

フロントの足回りを変更した場合、ステアリングの軌道がカウルステーに干渉したり、

ステアリングマウントのメーターをカウルステーに移設(ハンドリングが劇的に向上します)する目的に合わせ、

フロント周りの軽量化、メンテナンス向上、さらにハダカの美観向上(笑)を狙って、アルミでマウントステーを製作した例です。

オートバイはカタナ1100です。

この車両、以前にメーターのカウルマウント化だけは済ませており、カタナの2ピースのカウルステーのうちアッパー側はすでに冶具も組んでありました。

今回はTAVAXさんによるアルミフレーム化(!)に合わせた足回り変更の為、ノーマルステーの干渉もあり、全てアルミで製作することになりました。

美しいフレームワークに気圧されながらも(汗)とにかく出来る限りの想いで製作します。

先ずは冶具の製作。

ノーマルステーでフレーム側とカウル側のマウントボルト、グロメット位置を確定させます。

次に各パーツを製作。全て7N01アルミを使用。

 

 

当然、ノーマルとは違うので、デザイン、マウント方法、強度、干渉回避等々、パーツ製作の段階でワンオフ対応が必須です。

 

 

 

内側の車体、タンク、ステアリング軌道、外側のカウリングとの干渉確認の為、そりゃーもう何回も脱着を繰り返します。

前門の虎、後門の狼です(笑)。

 

 

で、出来てしまえば何てことないのです(笑)

 

どーせ隠れるモノだし…(笑)

せっかくなのでディスプレイスタンドも作ってみたりして…(笑)

ディスプレイスタンドはともかく、冶具ができたからと言って量産が出来るわけでもなく、改造してあれば結局車体持込みのうえ、

ツケタリハズシタリツケタリハズシタリ…のワンオフ対応が必要なのです。

ただののステーとしては金額は張るとは思いますが、

冶具作ったり、捨て材料、たまに失敗材料(これは自分持ちですが・笑)…あんまり利益は出ないんですよ〜(笑)

それでもノーマルであれば、現車ナシでも作れるかな?10万円は下回らないですが…

世界に一つだけの自分のオートバイのためだけに生み出されたモノ。

その喜びはプライスレス

そう思うことが出来るかたは、お問い合わせください。

こちらはノーマル用ステー。108000円です。

モチロン受注生産です。

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キャリア製作

改造車やキャリア設定のないオートバイ、その他特殊な目的に合わせたキャリアの製作例です。

今回は社外シングルシートのスポーツバイクにそのまま取り付けられる大型キャリアです。

このテールカウルはテール部分が外に張り出しており、またシングルシートはダブルシートより背が高いので荷台を高くしなくてはいけません。

ステー部の強度確保が難しいパターンです。

ムク棒だとスパンが長いとしなりが出てしまうので7N01アルミパイプで構成します。フレームなんかに使用する、溶接性が良く、強度もあるアルミ材です。

その前にキャリアをマウントするブラケットを作らなければいけないのですが、

実はこちらの方がキャリア本体の製作より難しい場合が多いのです。

当然、タンデムステップやグラブバーがあるオートバイであれば極力それを使います。

幸い、このシングルシートではノーマルフレームを加工したものを使用しており、それにブラケットを作ります。これらも全て7N01削り出しです。

万が一溶接が割れてもすぐには落ちない構造、使わない時は外から見えないように戻せる造りを意識します。

角パイプのノーマルフレームエンドに刺さり込むブラケットを削り出し、溶接します。

ブラケットに取り付けるマウント部を削り出したらそこからパイプを曲げて組んでいきます。

 

キャリアとは言え、極力オートバイのカタチを壊さないデザインで考えます。ワンオフならでは、だと思います。

 

強度、キャリアに振り分けバッグを載せてもカウルに干渉しない造り、カウルを付けたまま着脱できること、等々いろんなこコトを考えながら取り回していきます。

当然3Dの曲げは空間把握と言うか、出来上がりのイメージがハッキリしていないとあらぬ方向に曲げちゃったり、最悪短くて届かない!なんて事も…。

もちろん溶接接合部も直角ばかりではないので、断面形状合わせも時々イラッとします(笑)。

でもここで接合部に隙間があると溶接した時の寸法変化や強度低下、溶接の手間も増えるので、ちょっと押さえるだけでピタッと収まるように削ります。

 

カウルレスの状態で極力溶接を入れ、その後溶接順を考えながら本溶接、で、最終確認。ネジ穴のズレもほとんどありませんでした(嬉)。

天板はネジ止めとし、目的に応じて変更できるようにしました。

 

後は実践でテストしてもらいましょう。バージョンアップは自在です。ネジ緩みとクラックチェックを心がけて下さい。お気をつけて!!

しかしこの車両、気が付けばイロイロ作らせてもらいましたね…

 

 

いずれも実用・実戦向きなモノばかり。メーターももうすぐ2度目の新車ですね。ありがとうございます!

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リアブレーキ

ちょっと特殊な例ですが…

リアディスクにフロント用フローティングベンチレーティッドディスク(長いな)を加工して使用し、

同じくフロント用4ポットキャリパ−をリジットマウントでフットブレーキに、

リア用2ポットキャリパーをフローティングマウントでサム(手の親指)ブレーキに使用しました。

つまりリアキャリパーがひとつのローターに2つ付いててそれぞれ別々にコントロールするのです。

なんだか分かんないでしょ?

上の4ポットキャリパーはスイングアームに固定されており(リジットマウント)、

下の2ポットキャリパーはトルクロッドでフレームとつながっています(フローティングマウント)。

本来ならフローティングマウントのブラケットだけアクスル部にベアリング入れればいいのだけど、

コイツはエキセントリックチェーンアジャスターなのでリジットマウントブラケット側にもベアリングを仕込んでいます。

当然、それぞれが別々に可動します。

製作過程の画像がまったく無くてスンマセン(汗)。

リジット側は制動に積極的にリアタイヤを使う為(ブレーキをかけるとリアサスが沈む)、

フローティング側はホッピング等の不安定挙動を抑えるため(ブレーキがリアサスの動きに影響しづらい)ってコトです。

ま、でかくてぶ厚いローターはヤリスギ感アリ、なんですが…。

結局、リアマスターの為にバックステップも、

サムブレーキの為のマスターレバーもワンオフで製作しました。

 

これまた、なんだか分かんない…ですよね。

これらのワンオフ詳細については、別カテゴリーGGS・KATANAで紹介しています。

ワンオフだらけのこのオートバイ、その他の各種製作も参考にしてください。

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サイレンサー(インナー)製作

サイレンサーなんかのいわゆる巻物を製作する時には、

三本ロールという道具を使います。

 

ウチのはもちろん手動の古〜いヤツ(笑)。でもサイズがちょうど良くって場所もとりません。

それになんだか民芸品ぽくてけっこう気に入ってます(笑)。

構造は読んで字のごとく、3本のローラーが三角に配置されており、

それぞれのローラーの間に板を通します。今回はサイレンサーインナのステンレスパンチング板。

音質、音量、耐久性等々、さんざん試したあげくの穴径、透過率の板です。

先ずは切り出した板を、ローラーを一本外して挟み、グリグリやりながら三角の配置を詰めていくと…

 

丸まっていきます。ま、やってしまえば単純ですね。

巻いたときの内外径を一発で出す採寸が結構シビアかな?

最終的にはベルトで巻いて、叩いて、溶接します。

 

サクッとね。しっかり付きました。出入り口はもともとあったチタン製を加工したモノです。

出口を曲げたのと、外殻をしっかりしたアルミパイプ材を使いたかったので、その内径に合わせて。

とりあえず転がってたカーボンパイプを被せてみます。

 

イイカンジです。これでちょい厚めのアルミパイプ材の外殻にすれば

高回転回しても大排気量らしい、カン高くならない太い音…のハズです(笑)。

エンブレムもアルミ板とステッカーとブラストで手作り感満載(笑)。

オーナーお気に入りのBGMを奏でてくれればいいのですが…

楽しみです。

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キャリパーサポート U

ひさびさにキャリパーサポートの製作の仕事が入ったので製作過程を紹介します。

使用するフォークにもともと付いているモノと違うブレーキキャリパーや、径の異なるディスクローターを使用する場合、

取り付け寸法を合わせるためのアダプターです。

当然、そのアダプターを介してキャリパーとフォークが結合されるワケですから、

強度的にも、重量的にも、あまり使いたくないパーツではあります。

ただ、ローター径の拡大は制動力のアップに直接つながりますし、例えば片押し大径ピストンのキャリパーよりは

ブレンボ等の対向ジュラピストンの方がフィールもパフォーマンスも有利なのは確かです。

さらに市販品では左右で1万円を切るパーツ、組み合わせが市販にあればコスト的にもそうかたくなに避ける手段でもないと思います。

けれど今回は市販にない組み合わせ、キャリパーもローター径も変更、さらにもともとは片押しキャリパーです。

片押しキャリパーの場合、一般的にフォーク側取り付け位置が対向ピストンとは異なるのでけっこう厄介なのです。

ワンオフだとウチでは片側15000円〜と市販の約3倍ですが、それでもダブルディスクなら

辛うじて利益になるかな、ってレベルです(工数時間的に)。2個目は対称寸法だから採寸要らないからね。

ま、製作過程の紹介はサクサクと…

先ずは寸法取りですがキャリパー側とフォーク側の4点の位置を確定します。それぞれの2辺の長さは容易に計れますが、

その2辺を使った四角形を確定するには、4辺の長さと一つの角度か、四角形を作る2つの三角形を確定します。

採寸に使用するのがコレ

使用中の画像取り忘れたけど、使用するキャリパーにコレをつなぎ、ローターに正しいパッドアタリ位置とキャリパーセンターを出して咥え、

レバーをロックし、そのままホイールを回してフォークに対するキャリパー及びサポートのあるべき位置を探ります。

この段階ではオフセットもありますし、ちゃんと計るには専用道具も欲しいのですが(作れよ)…

ウチでは、目測です(汗)。ノギス及び鉄尺をあてて、目線を垂直に持っていって穴の中心の数値を読みます。

体調がよほど悪い時以外0・5ミリとずれたことはありません(?)。

ちゅうか、それ以上ずれたら引退か…(笑)。

けど、信用ならないので、最初は薄いアルミ板で型を切り出します。最初の画像のペラいのがそれです。

コレを実際に取り付け、オフセット量やパッドのアタリを確認し、必要なら微調整します。

デザインなんかもここで決定します。

このペラい型、いつか使うカモと、とっておくのですが、

同じ組み合わせの依頼が来たことは1度たりともありません(涙)。ワンオフってそんなモンですね。

で、切り出し。今回は17S12ミリ厚の板から切り出します。

 

コンターで粗切りし、ベルトサンダーの粗目で輪郭を出した後、#300ぐらいでフレア仕上げ。

水をかけると「チュン!」てくらい熱くなりますが、しばらく気が付きません(笑)。

その後は面取りしますが、軽くベルトサンダーあてた後、

 

エアディスクサンダー#600ぐらいで面取りします。パキッとした面取りでは機械にかなわないので(切り出しもね)、

微妙なRの面取りで柔らかめの仕上げで。手作り感満載(笑)。

バフ仕上げの場合は、角以外の全ての面もこのエアサンダーで研磨してからバフ掛けします。

あ、穴あけは4点位置が決まっているので、開け易い形のうちにあけておきます。

キャリパーサポートの場合、遊びは無い方が良いので、出来るだけボルト寸法と同径のキリで穴を開けます。

それだけに穴位置は大事ですね。

後はオフセットカラーとボルトを削って出来上がり。

一番安価なパターンですが(ボルト、仕上げは別)、モトが片押しキャリパーのフォークに対向ピストンキャリパーを使う場合、

一般的にサポートのオフセット量が大きくなるため、ワンピースで作るには極端に厚い板から削り出すことになります。

当然、かなりお高くなりますし、強度・重量的に有利と言えない事もあります。

で、オンマシン。

見ようによってはコレもアリかもしれませんが、今回はサポートとカラーはブラックアルマイトで仕上げます。

しかし、

今回初使用のサンスタープレミアムレーシング、これナカナカ見栄え良いですね。

カスタムタイプのブラックが無くなった以上、価格も抑え気味だし、仕上げも抜かりありませんね。

カラーオーダーも出来るそうですよ。

あ、脱線…

仕上がったらどこかで紹介しますね。

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ハンドリングチューン

下は1100カタナ改のステアリング回り。コレだけで『!』と思った貴方はかなりのカタナフリークですね!

 

そうです、メーターユニットがステアリングからカウルステーに移設されているのです。ステアリング回りの重量は軽ければ軽いほどハンドリングの情報量が多く、走っていてもオートバイのグリップ感や路面状態、サスの動きや車体挙動が驚くほど敏感に体感できるようになります。これは店主のGPz1100でも経験済みで、ステー全体をアルミで製作し2Kgも軽くした時よりもメーターをカウルマウントにした時のほうがはるかにハンドリングの向上を体感できました。


Cowlingstay for Dolphinjump

メーターユニットはステアリングの回転中心から離れた位置に付いているため、軽いといってもその慣性モーメントはかなり大きいのです。ネイキッドモデルならともかく、GPzや89あたりからのGSX-R、そしてカタナなんかのフレームマウントのカウルステーを持つオートバイがナゼにステアリングにメーターが付いているんだ!、と思っていました。やっとオーダーが入ってきましたよ〜、「待ってました!」です(笑)。

カタナのカウルステーは2分割なのでステアリングヘッド側のステーにメーターマウントを溶接すればいいのですが(それでも充分に効果あります)、ここは外からも見えるところなのでアルミでステーごと作ってみます。

もしかしたら、PBCオリジナルパーツとして活きるかもしれないので冶具を組んで製作します。先ずはノーマルステーで冶具を組み、本体との干渉に気を付けながらアルミ(7N01)でパーツを作っていきます。

 

今回はトップブリッジの形状的にメインキーシリンダーは専用ステーを製作して元位置に残しました。

 

カウルステー部のみで先ずは溶接して仮組みし、カウルとの干渉、フォークや補機類のロックtoロックでの干渉、メーターの仰角などを合わせながらメーターマウント部を製作します。今回はなるべく大げさにならないようにノーマルのメーターステーもカットし仰角も調整しました。それでも結構大きいパーツになりましたね。

 

このあたりになると、ノーマルオフセットのステムや使用しているハンドルやステアリング回りのパーツ、ハンドル切れ角、予算なんかでも仕様が変わってくるポイントですね。う〜ん…オリジナルパーツ化してコストを抑えるには問題アリですね。それぞれのカスタムに応じた、結局はワンオフ対応が必要です。でもカウルステー部だけでも冶具を組んだので少しはコストを抑えられます(35000円〜って感じですかね)。興味のある方はお問い合わせ下さい。

 

結局、皆それぞれに違ったモディファイをされたオートバイたち。オリジナルパーツで汎用化はナカナカ難しいのです。

ま、だからこそのウチなんですがね…

《追加》

そんな中、むしろコレは汎用性が高いんじゃないか?と思った派生パーツが下のオイルテンプメーターステー。せっかくステアリング回りがスッキリしたから、テンプメーターもカウルステーに、と思って作りました。もともと付いていたステーは自分の師匠が製作したステン製の非常に凝った作りのモノ!だったので、それに負けないような調整機能つきのステーをアルミで削り出しました。せっかく作ったワンオフパーツを外す事へのせめてもの礼儀ですね。

で、イザ出来上がってみるとコレがナカナカ使い易そう。かなりの取り付け自由度があります。表面も裏面も使用可能に作り込みました。

 

ん〜、でもステーごときに普通のヒトはいくら払えますかねぇ…。万はしますね、コレ…

それでも!とコダワル筋金入りの方はどうぞご相談ください。

オリジナルパーツの道は険しいですね…

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フォーク延長アダプタ

…と、その製作過程 (たまには、ね。)

≪Dol/BB≫

言うまでもなくフロントフォークの長さを変えるための、簡単に言えば『長いトップキャップ』です。もちろん延長なんかしなくて済むならその方が強度的にも、重量的にも、費用的にも良いのですが…。

今回の紹介は店主の愛機GPz1100のフロント足回り変更用のパーツです。まずは長さの設定ですが、今回の変更目的は剛性アップ(それも主にホイールアクスルシャフト)とレスポンスアップがメインで、オフセットもホイールサイズも変えず、ハンドリングも変えたくないのでフルボトムしたときの車体姿勢を現在と同一になるように決めました。つまり実際の走行時の車体姿勢を後のセッティングで再現すればいいからです。自分のオートバイはセパレートハンドルがトップブリッジの上に突き出したフォークトップに取り付けられるので、この長さを間違えると後で面倒な事になるので測定は慎重に。現在のフォークのフルボトム位置、製作中のアンダーブラケットのクランプ位置の変化量、新しいフォークのトップからフルボトムマーク(ポンチを打ちます)までの長さ、ホイールアクスルセンターからフォークアウターチューブ(正立フォークです)トップまでの長さ。さらにマウントするセパハンブラケットの厚みと直径等、この段階で結構面倒です。必ず書き残しておきましょう。

必要な材料の長さが決まったら材料を用意。今回は45Фの7075アルミ丸棒から削り出します。強度的には鉄やステンも考えましたが、プリロードアジャスターを中に入れなきゃいけないしトップをちょっと加工したいため、あまり肉薄に出来ないので、より軽いアルミにしました。ステアリング周りは極力軽くしたほうが明らかにステアリングレスポンスは良いです。でもムクのままだと、それでもズッシリ感ありますね。

  

先ずは43Фに落としてインナーチューブに入る側の外径を削っていきます。Oリング溝、ネジ部の外径、カートリッジロッド(プリロードアジャスター)取り付け部と削ります。加工精度は目的によって異なるので、しっかりした仕上がりのイメージは必須です。エア室の容積は変えないようにしました。

  

緊張のネジ切りです。ピッチは1.0o。旋盤の回転数と送り量をギアを組み替えて設定し、少しずつ何回かに分けて切っていきます。無理すると高価な刃が割れるどころか最悪材料からやり直しです。刃の先端の選択、送り方・止め方もコツがあり、以前はずいぶん泣きました。ネジは緩くてもきつくてもダメです。特にフォーク延長アダプタではココのネジはめ合いは重要かと思います。0.02ミリのキリコを凝視しながらしばし呼吸も止まります。出来上がって、「クゥ」と入った時はある種の快感が背中を走ります(ヘンタイ)。調整機能がないフォークならばここで終わりです(その場合は工具のかかる六角頭の削り出しが必要ですが、コイツの場合は締め付け工具は43Фのセパハンでも使えば良いので六角頭にはしません。)。

  

プリロードアジャスター用に貫通穴を開けます。細いキリからだんだん太いキリで穴を大きくしていきます。写真のキリコが汚いのはドリルの刃先の仕上げがへたっぴだからです。コイツが下手だと、ドリルサイズから平気で0.2o程もでかくて汚い穴になります。ドリル刃研ぎはまだまだ精進が足りません(汗)。研ぎ直しが多く、すぐにキリがちびてしまいます(恥)。
アジャスターにはOリングが付くのでこの穴はなるべくきれいに正確に仕上げるため、最終的には高回転でゆっくり刃を送ります。

  

内ネジも旋盤で切れますが外ネジよりもさらに呼吸できません。20ミリ以下ぐらいであればタップを立てたほうが簡単で安全です。タップは最初の芯出しがキモなので、先ずは旋盤にくわえてスタートします。
これでジョイント部分は終了、ノーマルのアジャスターをトップ側から入れてねじ込みます。調整はトップの穴から奥のほうにドライバーを入れて回します。Oリングの抵抗感もいい感じです。アルミ-アルミのネジ山にはカジリ防止措置を忘れずに。ココではシリコングリスとモリブデンを薄く塗布しました。

ココからは自分のオートバイ専用の加工です。

セパレートタイプのハンドルブラケットをトップブリッジから突き出た部分に入れ、上から蓋で押さえます。その為の加工。せっかくだからちょっとデザインしてみます。先ず、アルミ丸棒から下左の写真のようなものを削り出します。

  

かさの部分に三箇所穴を開けますが、正三角形の一辺の長さは?分かっているのは中心からの距離だけです。三角関数や三平方の定理ぐらいは覚えておきましょう。意外とよく使います(関数電卓は使うけど)。位置を決めてポンチ打って、センタードリル、ネジ径用(ココでは0.5oオーバー)ドリルで掘って、キャップスクリュの頭が入るザグリ穴の径のドリル、座面を平らにするのに平らに刃を削った同径のドリル、と掘っていきます。

  

これを旋盤にくわえて、斜めに削っていくと下右のようなカタチになります。う〜ん、4穴とか、もしくは4oボルトにして5穴、6穴でもカッコよかったかな?でもハンドルブラケットを押さえるだけのパーツだし、重くしたくないしなあ(メンドクサイ?)。最終的にはブラックアルマイトにするつもりだし、キャップスクリュのステンが映えればこれでいいかな?

  

後は延長アダプタのトップ側にもネジ穴を三つずつ掘って出来上がりです。径が細くなった部分がトップブリッジから上に突き出し、そこにハンドルのブラケットが刺さり、上からこの蓋で押さえます。ブラケットにはハンドルの開き角を決めるアームがトップブリッジ面に伸びており、好みの位置を決めてそこにストッパーのネジ穴を掘るのです。そのうち四方山のページにでも紹介しましょう。

  

…と、まあ、たまにはワンオフパーツの製作過程も紹介したらその価値も分かり易いかな?とも思いましたが、どうでしょう?こうしてダラダラと書いてみたところで、「だからナニよ?」っていやー、そうですね。それにやっぱ、いちいち写真とって記事にするのもタイヘンですわ!過程を見たい人には、別に隠す事もありませんから退屈覚悟で見に来てください。ただしモチロン、オーダーといっしょに(笑)。
オーダーを受けて、次にオーナーが来た時にはソレがカタチになって出来ている、ってのがほとんどだと思います。その間にせっせと働いていますよ〜ってコトで。市販品であれば25000円あたりで販売しているパーツですが、ワンオフの場合、実際にはこんな実作業の他にバラして測定したり、考えたり、図面書いたり、って時間が同じかそれ以上あったりもするんですよね。これは自分のパーツですが、材質を含めて同じようなワンオフ作業であれば片方でソレくらいかかると思います。

店主のGPzのモディファイとしては、ほんの一部に過ぎません。まだまだこれから、春に間に合わない可能性大になってきました(泣)。その後についてはまた、四方山のページにでも紹介したいと思ってはいます…。

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スペシャルキャリア

例1・他車種用キャリア取り付けステー

キャリアのワンオフは、おそらく皆が思っているよりかなり大変な作業で、当然コストもかかります。で、コストを抑えつつ、使いやすいキャリアを取り付ける方法として、市販キャリアを取り付けるための、ステーを製作するという手があります。それならキャリア本体がもし壊れても無加工で新品が付けれるし、もちろん他車種用で使いやすいと思ったものを使えるわけです。

GPz750にZRX1100用のR社市販キャリアを取り付けた例です。

  

アルミパイプと削り出しカラー等で製作、取り付け状態でもなかなかカッコイイでしょ?車種によってはフレーム側にステーのブラケットを作らなくてはいけなかったり、強度確保の為にブリッジが必要だったりして、製作加工費にバラつきはありますが、大体3万円ぐらいだと思います。使いやすいキャリアは一度使ったらやめられません。先ずは相談してみて下さい。

 

例2・市販キャリアの追加工

V-MAX用の社外キャリアにオーナーの期待する機能を満たすべく追加工したスペシャルキャリアです。

旅するオートバイ乗りならば、オートバイの積載に関しては、『もしこうだったら…』という思いやアイデアは少なからずあると思います。一方、市販にあるものは純正品を含め最低限のモノであり、ましてや改造車となると使えないモノも少なくありません。ただキャリアベースとしてとらえ、そこにナニガシを追加工するなら、まるきりのワンオフよりも安く、かつ実践経験に基づく機能を持たせることが出来ると思います。
これはほぼ全面製作に近かったので決して安くはないですが(5万円ぐらい。この後さらに夢が膨らんで追加製作がいくつかありました。)、使えば使うほどにニンマリとする、といったかなりコアな製作モノです。

個人的には、共に旅をする荷物にはロマンがいっぱい詰まっているのだと思います。またそうである事で旅はより豊かになるのだとも思います。その大切な荷物を積むキャリアにもまた、ロマンがあってしかるべき。このキャリアをオーダーしてくれたオーナーが興味深いWEBサイトを運営しています。その中にこのキャリアに関する紆余曲折が『Touring career + α』にアップされており、自分のそんな思いも深まるのです。ユーザーの目線としても貴重な記事、興味ある方はゼヒご覧下さい。

 

例3・完全ワンオフ

≪Dol/BB≫

店主自身のGPz1100用に作ったキャリアです。

 

コイツは長年姿カタチを変えつつ、その時々のツーリング装備の変遷とともに歩んできた(?)スペシャルキャリアです。リアフレーム側のブラケットも新たに製作し、本体は7N01アルミパイプを曲げて作ってあります。タンデムでのキャンプ装備にも対応でき、状況によってさらなるバージョンアップもできるように作ってあります。当時、オーストラリアを走っていた時の経験上、日本のツーリング装備のヤワさには見切りをつけていたので試行錯誤と実践テストを繰り返しましたが、今となっては充分頑丈で気の利いたキャリアもあり、この固体に関しては、市販品の流用に対してさほど優位さは感じないのが正直なトコロです。当然、ゼロからキャリアを製作するのにはステーや流用加工よりも多くの手間と技術と経験が必要であり、費用も量産市販品レベルで考えられるとキビシイです(コイツレベルでワンオフしたら8万円ぐらいでしょうか)。

それでも積載にこだわりを持つ筋金入りのツアラーには一生モノを作りますよ!。

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オイルキャッチタンク etc.

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左のオイルキャッチタンクは5000番台アルミの柔らかい板を曲げて溶接して作りました。スペースの形状と使い勝手を考えてマウント方法やドレンを作ります。ブリーザーホースの中には水や乳化オイルがけっこう溜まります。キャッチタンクがないとそれがエンジンに帰ったり、塞がったりしますから、エンジンブロー時のオイル噴出防止の意味も含め、出来るだけ付けた方が良いでしょう。

右はエアクリーナーケース兼バッテリーケースです。バッテリーは重いので、強度のある7N01アルミ板をカットして溶接して作りました。ちゃんとレゾネーターも内側に作ってあります。外装、電装の整備性もノーマルよりもいい位置に付けられました。ただエアクリーナーボックス容積は意外とシビアにセッティングに影響し、どうしてもスペースがとれず、今では同じ部屋のエレメント横にシールドバッテリーが並んでいます。ワンオフしたエキパイに付いている筒はこれもエキパイの容積稼ぎのために作ったチャンバーです。

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ステー類

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上はグラブバーの例です。オートバイを押したり引いたり起こしたりするのが非常に楽になるばかりではなく、サイレンサー等のガード、フェリーやトランポへの積載時のタイダウンベルトの掛け場所、荷物を積むときの荷掛け、そして作りようによってはカッコいいアクセサリーにもなると思います。
ちなみにワンオフしたサイレンサーに付いているカーボンヒートガードは割れたサイレンサーの残骸をカットして断熱ワッシャーとカラーで取り付けてあります。なかなか調子いいですよ。

 

上はオイルクーラーステーです。5ミリ厚の2017板を削りました。流用オイルクーラーをきちんとラバーマウントし、かつ極力ヘッドへの風を妨げないように大きく開口部を設けてあります。そこまで気にしてるのにダブルホーンは付けっぱなし…言わないでください、いい場所が無いんですよね。安っぽいシングルホーンの音がどうも気に入らないし…。要検討。

 

上はエンジンマウントステーの例です。リジットマウントのエンジンならばこれを強化すると車体剛性も高くなります(振動と耐久性は犠牲になることもありますが)。上右は違うエンジンの搭載用に起こしました。見た目もチョット質感上がりますよね。(コイツは外から見えないけど…)
左上のブリーザーホースクランプも奥のキャッチタンクと共に作りました。ホース類がブラブラしてるのは気になりますよね。ついでに、写真では見づらいですがFCRの加速ポンプタイミング調整部、通常は隙間調整なんですが、ナットを溶接して加工し、スクリューで調整できるようにしてあります。

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キャリパーサポート

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ノーマルが片押しキャリパーのフォークに対向ピストンキャリパーを取り付けました。ディスクローターの位置、フォークピッチ、ノーマルキャリパーの取り付け位置や厚みなどによっては、物理的に無理だったり極端にサポートが大きくなりフォークからキャリパーが離れて格好も剛性も悪くなることもあります。なるべくコンパクトに作るため最適な方法を考えます。
上の場合、フォーク側にヘリサート(ステンレスのねじ山)を入れ、ディスクローターのピッチを出来るだけ外にもってきてサポートを外につけました。サポートの内側は肉抜きしてあり、取り付けネジ類はキャリパーも含めてチタンを使用し極力バネ下の重量増をおさえています。ワイヤリング用の穴と溝付きのテーパーヘッドボルトも作ってみました。
パッドとローターのアタリ位置、ローターに対するキャリパーのセンターなどかなりシビアに作らなくてはいけません。シム調整などはワンオフの意味なしです。2017アルミで 15000円から製作します(1個)。

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フロントフォークスタビライザー

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写真が真っ黒で見づらいですが、3ピースのスタビです。3ピースだと寸法精度がかなりシビアになるので、今なら5ピースがいいでしょう。精度や取り付け方法を間違えると、サスペンションの動きを阻害するパーツなので、最近の強力なフォークには要らないと思います。このオートバイは車重250kgでフォーク径37パイ、おまけにストロークが長くてホイールアクスルシャフトも激細なので仕方なく作ったのです。ちょっと変わった形なのは、長年形状変更を続けてきたからでそんなに意味はありません。

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ドライブスプロケットのアウトボードベアリングサポート

  

ノーマルに対しオフセットがかなり大きくなるドライブスプロケットを使用し、さらにそのバイクが重くてパワーがある場合、ドライブシャフトのベアリングがイク可能性が出てきます。そこでケースの外側からもドライブシャフトをベアリング支持するものです。2017アルミから削り出しました。延長シャフトはステンレスです。シャフトセンターの位置決めが大変でした。シフトシャフト貫通部にもベアリングを入れてみました。

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ディスクローターのオフセットマウントとスプロケットキャリア

    

他車種パーツ流用の際はなるべく加工なしで使えるものを探すのがとても大事です。壊れたり痛んだ時の事を考えればパーツの供給やコストの面で絶対に有利だからです。どうしても無加工が難しい場合はパーツとパーツの間に入るパーツをワンオフしたほうが後々のコストを抑えられる事もあります。上の例ではホイール、ディスクローター、スプロケットは市販品です。特にディスクローターとスプロケットは消耗品なので走る限り交換は避けられません。
もちろん本来ならば車体に合ったホイール、ローターを選べればバネ下も重くならず良いのです。でも、まあ必要ならば作ります。かなり分厚く、大き目の材料から削り出します。ベアリング穴の精度は1/100oです。しくじるとこっちが青くなります。

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ナンバープレートのバックプレート

ナンバープレートはとても薄く、柔らかいので、ちょっとした不注意で歪んでしまいます。そして、一度ゆがんだナンバープレートをもとに戻すのは至難の技です。どんなにキレイに仕上がったオートバイもナンバーが歪んでいると急にみすぼらしく見えてしまいます。折れ曲がって上を向いているナンバーなど言語道断です。
ナンバーの裏にアルミの薄板(2ミリぐらいかな?)を一枚貼り付けるだけでそのリスクは一気に減ります。その際はナンバーをとめているボルトのワッシャーもちよっと大きいモノに代えると良いでしょう。俗に言う「フジツボカラー」も有効です。

左の写真はちょっと厚めの板をくり抜いて、ナンバー裏はフラットブラックに塗装してみたやつ。カッコいいしょ?

誰も見ない?いや、自分とオーナーはすっごい見ます。

そうそう、このフェンダーレスキット(?)はアグスタF4用に作ったヤツです。角度変更機能付きで配線はパイプの中に通してあります。


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リアフレーム

 

NSRのリアフレームは、タンデムのこともあってか、SPモデルでもスチール製です。で、アルミで作ってみました。もともとシングルシーターなので、一人乗りである事、公道車だから補機類が付くこと、当然軽く、そしてカッコいい事!これ大事ね。7N01アルミの角Rパイプを曲げ、ブラケット部は削り出し、バイプに充分挿し込むように作り溶接。強度は充分、それでいてs単位で軽く仕上がりました。

組んだら外からはまったくと言って良いほど見えないんですけどね。

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カウルマウントステー

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GPz1100のカウルマウントステーです。頭回りとステアリング回りは軽いほうが良いかと思って作ってみました。もちろんノーマルはスチールです。2sほど軽くなりましたが、むしろメーターもステー側に付くようにした効果のほうが大きかったですね。特にGPzのメーターはステアリングの回転中心から離れて取り付けてありますからね。

ま、コレも外からは見えづらいですけど。乗ってる本人には分かる、自己満足度高し、です。

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バックステップ

 

FZに作ったバックステップです。厳密にはワンオフって訳ではなく、ウチに有った中古パーツをいくつか使いましたが、ステップの位置や特徴的なヒールガードはオリジナルです。FZは左右のマウント位置が異なるので、ベースプレートもワンオフしました。長距離でつま先乗りした時にかかとが触る位置を出すのが大変でした。通常操作の時は邪魔になりません。

ワンオフしているとお客さんのオーダーに、なるほどね、と思うことが多々あります。

 

 

aaaa

  

左はカタナ1100用、中はトライアンフボンネビル用、右はBMWR9T用に製作したモノです。

ポジションには十人十色の要求があり、市販に要求を満たすモノが無い場合は製作します。

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