予告

あれから7年、現在ではstage3+おまけ(笑)ぐらいは進んでいるのですが、

このヒトの一歩が部品がないオートバイなのになまら大股なので、いちいちが無理難題でした。

あまりにも多岐にわたる進化、調整で自分も覚えていないんすけど(笑)そのうち地味に上げていきますね。

おまけの追加Stage+もそのうち(笑)

当然現在も元気に走っています。

ST2以降をちらと。

ブレーキ、冷却、エンジン、電装の部。

  

  

  

  

おえ。今思い出しただけでゲボ出そう(笑)

さらに…

  

もうね…常軌を逸しています(笑)

かいつまんでコレなので、いつ紹介できるのか…?生きてるうちには、と思います(笑)

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6 patsu-sama

6発様
《Kawasaki Z1300》

 

縁あって遠く東京からご依頼を請けたZ1300。

店主と同年代のこの方、これが数代目のZ1300だそうで、「最後のオートバイ」に仕立てたいとのコト。

チタンマフラー、バックステップ、FCR、オーリンズリアサス、等々がついていますが、

どうやらあまり乗っていなかった様子で、イキたいけどイケない(?)オーナーの心情が表れています。

同年代というコトもあり、予算と希望をある程度決めたら、あとはこちらにお任せしていただけるとのコト。

ウチなりの最新型Z1300を目指していきます。

プリスタート・1

終(つい)のバイク(?)として仕上げるべく、水面下でいろいろリサーチしていましたが、

パーツ等の発注も開始し(これまた厄介で廃番パーツ多数、発注のための部品捜索なども必要)、イザ、作業!

…なのですが、その前に27リッタータンクを持つこのオートバイ、自重が300Kgを超えてまして、

長年の酷使に耐え切れず、サイドスタンドが撓っています。

曲がって傾斜角が強くなると、さらに負担が増える悪循環、

手を打っておかないと、こんなのがこけた日には、並んでいるオートバイも全滅必至です(笑)。

で作業開始のための作業?

先ずは曲がりを戻してみたら、なんとあっけない…ってことはまた撓るのも確実、さ、どうする?

相手は鋳物、溶接もかなり気を使います(暑いんですよ〜)。あまり重くするのもバネが負けますし…

で、中空構造を作って強度アップを図ってみます。

クロモリパイプを縦割りにして、ちょっと浮かした状態で形状を整え、溶接…

この状態で一度装着し、足先の角度を決め、厚みを足しつつ、足首も補強…

跳ね上げ角も(ノーマルマフラーは使用しないので)もうちょっと上がるように調整して…

ガシッ!と、「休め!」。

サイドスタンドをかけた適正な傾き姿が、すでに若返った感じです。触っても以前のようにユラユラしません。

が、相手は300Kg超、向って一番右側を定位置とし(笑)、しばらく作業を進めつつ、経過観察をします。

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プリスタート・2

ようやくお待たせしていた6発様にかかり始めましたが、先ずは現状のエンジンの状態を確認すべく、

キャブレター(FCR)オーバーホール及び北海道セッティング(関東よりのご依頼です)、

バルブクリアランス確認と調整、圧縮測定、点火系変更から始めます。

エンジン可動で入庫したので先ずは乗ってみましたが、まぁこんなワケないわな…って感じ。

それで、一般メンテレベルで手を掛け、圧縮圧力と実走状態を確認してからエンジンを開けるか判断します。

とにかく貴重、希少パーツのカタマリなのでいたずらに交換に走るのは避けたいと思います。

しかし、4気筒のただの1.5倍とは言え…

 

ある意味壮観でもあります。キャブの状態もあまり良くはなく、セッティングもかなりキワく、苦労の跡が…(汗)

でも、先ずは楽しみです。数ある名車に乗れるのは、オートバイ屋の特権ですな。

時間は頂いていますが、雪の便りの前にはしっかりとテストランを終わらせたいです。

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6発様・1

現在進行中のZ1300、6連キャブのオーバーホールを終了し、エンジン本体にかかります。

モロモロ取り外して、カムカバーを32本!のボルトを抜いて(クリーンエアシステム(CAS)を含むと44本!)、

ワンピースのでかいヘッドカバーを外すと、思いの他ガランとしたヘッドの中が見えます。

アメリカから輸入されてからは開けていないと言うヘッドカバー、真っ先に気が付いたのは茶色の内壁と、

カム山の向きが…(汗)

何かしたかったんですかねぇ?とりあえずSTD状態に組み直します。

カムチェーンの張りにさえ気をつけていればなんてことない作業ですが(手は3本欲しいか…)、

ハイボチェーンだし、かなりクリアランスに余裕ある作り、ズレ易いっちゃ、そうだけど…。

ちゅーか、これで普通にアイドリングして走るんですね…そっちのほうが驚きです。

バルブとかあたってねーべな…。

しかし

最初の頃はビクビクしながら触っていましたが、この6発様、とてもシンプルに作ってありますね。

メカニックにモロモロの作業を気安くやらせる意図を感じます。

個人的に、そんなエンジンは好きです。

必要にして充分な性能ならば、触りやすいエンジンの方がコンディションも維持され易いですよね。

で、バルブクリアランス調整。アウターシムはZ1等と同じサイズです(エライ!)。

でも、Z用の特工(SST)は使えないのね(泣)。

面倒なので作っちゃいます。ちょうどいいのあったし。

サスペンションの調整用ツールをちょうど良いカタチと薄さに削って、なんちゃって浸炭焼入れ(笑)。

リフター押し(?)は確かホンダのSSTです。

ぐいっと入れてロックしといて、磁石でシムを抜きます。上手くいきました。

かなり許容幅のあるバルブクリアランス、すべて小さい方に合わせておきました。

で、フタをするのですが、FCRキャブにパワーフィルターだったこの車体、CASのパイプを

ブローバイとつないでありました。ケース内の減圧でも狙ったのか???

でもリードバルブ周りの汚れを見ると、やっぱり排気ガスも結構戻ってますよね。

ヘッド(ケース)内壁が妙に茶色いのはそのせいか?

ダイアフラム用のバキュームパイプも??な処理してたし、

ここは全てシンプルに、CASも無かった事にします。

5ミリのアルミから削り出して磨いてからの(左右でカタチ違うのね(泣))…

後ほどカムカバーごとバフ仕上げ予定です。これだとCAS(カバー)を外さずにオンマシンでカバー外せますね。

で、次に点火系。クランク側で1・6番の上死点出して、まったく別体で逆回転のタイミングローターの上死点を合わせます。

タイミングローター(ガバナ)、ギア等、部品を換える度にハウジングの上死点マーク(ポンチマーク)を打ち直します。オモシロイ。

元々付いてたハウジングにもすでに2個マークしてありました。

イグナイターを取り付け、

イグニッションコイルを交換し(今回はウオタニSPUフルキット)プラグコード、キャップ等も配管し直します。

このあたりは6発様の見せドコロ、長さと取り回しもキレイにしないとね。

 

何故か、熱くなるウオーターホース周りに取り回してあった配線を全て反対側に回し直し、

熱でカチカチになった配線は根元でカットして新しい配線で延長し、極力、熱源から離します。

これでOK。オートバイの神様にお願いして(笑)、エンジン始動!

あっけなくかかりました。タイミングライトで微調整して、キャブのスロー系をちょいと触り、ブリッピング!

クォン!と澄んだエキゾーストノートです。

く〜っ、イイねえ(嬉)!

4輪で言うなら12気筒を思わせる、これぞマルチシリンダーの甲高い、でもシルキーな質感の音です。

Z1300の無骨な外観とは正反対の繊細なイメージ。レスポンスもえらくスルドイです。

オートバイ屋で良かったと思いますね。

この後はエンジン暖めて圧縮圧力を測定し、実走でテストランしつつセッティングです。

しばらく寝てたエンジンらしいので、寝起きトラブル(?)等の様子を見ます。

雰囲気的にはエンジンは良さそうなので(まだ分かりませんが…)

一冬かけて各部のアップデートと仕上げをしていきます。

で…、

圧縮圧力を測定、数値も気筒間差も正常なのを確認できました。

久々に(ヤレたグロメットを交換しつつ)外装組んで、外はピーカン、イザ!テストランです。

メカノイズも少なく、アイドリングも安定、徐々に開けてみます。慣れたところで全開、

「胸のすく」ってのはこの事ですね!キレイにタコメーターの針が上昇、重い車体を軽々と運びます。

キャブセッティングにはまだ甘いところはありますが、どうやらエンジン本体のコンディションはかなり良いようです。

一安心しましたので、次のステージに移ります。

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6発様・2

引き続きZ1300。雪の前に走行チェックは済ませておきましょう。

エンジンに問題のないことを確認し、次に操作系に手を入れます。

テストランでの印象では、やはり300sを超える巨体、揺り返しの大きさやブレーキの甘さを感じますが、

それらはどうやらスタンダードと思われる大アップハンドルの弱さに起因するところが大きい気がします。

いくら旧い車体とは言え、クロモリアクスル、フォークスタビが追加された、当時としては極太の41Фのフォーク、

さらにリーディングアクスルでオフセットの少ないしっかりした造りのステムにシャフトドライブのスイングアーム、

そんなにヤワだとは思えません。

以前自分のドルフィンでも、ハンドルバースタビを入れたとたんに車体補強に等しい剛性感の向上を感じました。

それは特にハンドル切れ角が大きい低速域で顕著に感じられました。

そこで、先ずはハンドルバーの変更です。

とは言え、そこは規格外の巨体、あまり幅を詰めると取り回しでイヤになりそうなのでホドホドにしとかないと。

で、オフロードバイク並みの800ミリ幅のSTDハンドルバーに対し引き角の少ない700ミリのロードバーを選択し、

全長で38ミリの延長バーエンドと115ミリのグリップラバーを使用することでクランプからのスパンを短くしつつ

全幅はほとんど変えない組み合わせとしました。

もちろんスタビライザーもあまり目立たない他社品を入れました。

跨った感じは、ビトーのやり過ぎないバックステップとの相性も良好、かなりフツーの(融通の利く)ポジションです。

次に、フロントブレーキですが、以前このテのオートバイの片押しシングルポットと最近のラジポンの相性が

抜群に良かったのを経験しており、とりあえずマスターにブレンボの19RCS、

さらにクラッチ側には、気になっていたコーケンのワイヤークラッチホルダーを奢ります。

左右のレバーをブレンボで揃えることが出来、表情も左右での統一感を出した逸品です。

ブレーキホースはレールポジション(フィッティングを平行に出す)とし、マスタータンクも

ステー製作無しで取り付けられたブレンボ純正を加工整形。これはイイ!です。

 

値段は張りますが、さすがにこれはカッコイイですね!

次にスイッチ関係。この時代のスイッチはイロイロな新機軸をトライしており、

あげくに煩雑で巨大なスイッチボックスとなったワリにあまり使わない、操作もしづらいモノが多い気がします。

さらにこの固体はアメリカ仕様の常時点灯、後付けのヘッドライトスイッチでヘッドライトのみ手動点灯にしてありました。

これらは個人的に名品と信じて疑わない、80年代後半のホンダの左手集中スイッチに変更します。

右はキルスイッチとスタータースイッチのみのスロットルハウジングとは別体の薄型。

FCR等のキャブでハイスロにした車両にはベストマッチです。

左はヘッドライトのオフ、ポジション、オン、でひとつ、

ハイビーム、ロービーム切り替えでひとつ、

プッシュキャンセルのウインカー左右でひとつ、

そして、ホーンボタンとパッシングスイッチです。

 

ところがこの名品、ホンダ純正パーツとしてはどうやら廃番、あれだけいろんなオートバイに使っていたのに…

常時点灯が標準になった現在、仕方ナシですが、弱い電装のオートバイにはデザイン、使い勝手共に最高の逸品なのに…。

自分の愛機にも使用しており、結構マジで捜索するとタケガワさんからリプロが出ていて一安心、

定番パーツとして今後も続く事を期待します。

で、当然ながら配線の適合を図ります。

配線が多い事…(汗)

電源の取り方はキルスイッチ側は同じ、左側はホーンボタンが違います。

あとはポジション配線をメインハーネスとメーター配線から引っ張り出すのと、

タケガワスイッチのポジションランプ電源を確保する接点変更をして終了。

パーキング(テールランプのみ点灯)も無事残せました。

で、結局…

すっごく「フツー」なステアリング回りになりましたとさ(笑)。

ついでに、

 

タンクキャップのみ鍵が別だったのでひとつに加工し、ほぼ垂直に立っていたナンバーステーを一旦取り外し、

切れ目を入れてリアフェンダーに角度を合わせて曲げ、溶接、整形、仕上げ。これまた「フツー」に…。

さらにぶっといメインハーネスを間引きと整理で丸型のヘッドライトボディーにうまく納め、

テストラン仕様その2終了。

あ、ヘッドライトとステーは今後のカウリング用に暫定変更、ウインカーもノーマルよりはちょっと小ぶりなZ1−Rリプロ。

ヘッドライトのサイズはZ1等と同一です。

ギリシャ彫刻の女性像的(?)に頭が小さいです。何故、Z1300が角目で大げさなダブルホーンカバーにしたのか、

この姿を見ると理解できます。メタボなZ1000Mk.U(笑)ってトコでしょうか。

個人的にはその規格外の巨体が「どうよ〜!」って感じで好きですがね…。あくまでもこれは暫定の姿です。

で、さっそくテストランです。

その前に車体の押し引きだけで明らかに扱い易くなっていますね。ハンドルの舵角に遅れずタイヤが付いてくる感じ。

かなりコンパクトになった印象のライポジ(それでも大きいのですが)でスタート、

最初の曲がり角ですぐにその効果が解りました。車体の剛性感がまるで違います。

もちろん「感」であって実際は何も変わっていないのですが、

アクセルを開ける気持ち、コーナーに侵入する心持ち、Uターンをする気安さがまるで違います。

思った以上にZ1300は扱い易く従順なオートバイなんだと実感できました。

ブレーキマスターとの相性も上々、入力に対して明らかに制動力は向上していますし、

初期の立ち上がりも早過ぎず、握り込むに従ってジワリと、かつ、確実に効力が増す感じ。

気安くなったせいでチョーシに乗って振られた時(汗)に感じるド級の重量感には

やり過ぎない効きだと思います。あまり効き過ぎるとトンデモナイコトになりそうですし(汗)。

こう見ると、ノーマルのハンドルバーの設定は、乗り手に長距離走行時の楽チンさと共に

「ただモンじゃ〜無ぇからな!」って言う警告の意図もあったんじゃないかと思わせます。

とにかくこれでこの6発様にまたひとつお近づきになれたと思います。

で、今後もまだまだ続く変更も、より解り易くなったと確信しました。

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6発様・3

さ、雪がやってきました。でも、ウチ的には今期の冬は短そうです(汗)。

中断していた6発様を再度ピット中央に戻し、手を動かしますよ〜!

Z1−R用社外カウルをカットして、

 

全体のバランスを見ながらカウルの搭載位置を決め、合わせてヘッドライトステーを製作。

 

光軸を確認して、カウルマウントステーの製作。このカウル、ヘッドライトレンズにピタっとはまるので、

微調整が可能にしつつ、しっかりと位置決めしておきます。

下はぶっといメインハーネスとブレーキラインをかわし、上はでっかいメーターボディーをギリギリでかわしつつ…

 

 

ウン、いいカンジで取り付けできました。

で、カウルデザインの検討。画像上でシミュレーションします。6発様オーナーより提供いただいた新規PC様大活躍!ありがとうございます!

  

 

オーナー様と打ち合わせして、決定。どれになったかは、いづれ…(笑)。

後はMPGルードさんに託します。頼んますよ〜!

さ、どんどんいきます。

クーラントリザーブタンクを製作して、キャッチタンクと合体!

 

エンジンスライダーを製作し(さすがにデカイ!)、マウントハンガーも製作。けっこう厄介なカタチ…

 

 

左側のマウントハンガーは1個だけで、コチラは自由度あります。

 

お〜、なんだか「やってやった感」が出てきたぞ〜(笑)

ま、組んでしまえば、あまり見えないんですがね。

しかし、この6発様のエンジンの存在感はやはり圧倒的です。

周辺パーツがそれをさらに盛り立てていて、何とも言えないカッコよさがありますね。

しばし見入ってしまいます…

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6発様・4

お正月の長期不在により給湯器を破裂させ(泣)、

なかなか新年の業務エンジンが温まらないうちに始めたのが、

これまた脂っこい(笑)Z1300のオイルクーラー加工。

この車両は東京からのご依頼で、夏場の冷却が厳しいとのコト、

馬鹿でかいラジエターは個人的に美観を損ねるし、今回はオイルも冷やしてみることにしました。

さらに、冷却系の掃除と電動ファンの枚数を増やせば、かなりの効果が期待できそうです。

イロイロと手はあるんでしょうが、ウチで採用したのがオイルパンからの取り出し。

オイルポンプからエレメントに行く通路にフタをして、その前後に出入り口を設けるのですが、

取り出し口付近はもろエキパイの通り道、まともにやれば#8のフィッティングが付けられません。

組んだ状態で写真を撮り、めんどくさい6−2−1のエキパイを外し、

オイルパンをはぐって画像を頼りに取り出し位置を検討し、

また組んでは、干渉確認し…っていうね、ま、このテの加工には必須なんですが…

 

出来てしまうとその手間がまったく見えないのがちょっと腹立たしいのです(笑)。

オイルパンのフィンを一部カットし、斜めにオフセットして取り出せる向きに作ったAN8の取り出しを溶接し、

戻り側は、オイルパン製造用メクラネジを抜いて奥のほうにフタを入れて溶接、メクラ部にアダプターを製作。

オイルエレメントもちゃんと外せます。よし!

後はオイルクーラーコアのステーを製作しフィッティング。

今回はRUN−MAXのフィッティングを初使用、造りもイイし、個人的にはその色使いも好みです。

で、ルードさんから塗装があがって来たパーツを仮組み。

オーリンズはスペシャルブラック仕様、カウリングも同一色で仕上げてもらいました。

チタンのサイレンサーやステーもブラックアウト。

うん、違和感の無い仕上がり…では無く、この後またエンジン下ろしてフレーム全バラにしますが(汗)、

イメージが確実にカタチになってきました。

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6発様・5

春めいた陽射しだな〜、なんて思ってたらホントに春が来そうな勢いで雪が溶けはじめました。

「マジヤバイ」ってこのコトか!、急ぎます。

外観の上がりがほぼ見えてきた6発様、最後に残った気に入らないポイント…

存在感のカタマリみたいなこのオートバイにあって、集合管にした場合の許されないビューポイントが「左後ろ」。

ドライブがマフラー側なのでギアケースも無く、当然チェーンアジャスターも無い、

シンプルにアクスルを支えるだけのアームがそれ以外の車体の存在感に完全に負けています。

そこだけ違うオートバイのパーツに見えてしまいます。

で、存在感のあるスタビを追加します。

材質はスチール、存在感は欲しいけどあまり重くもしたくないので、そんなに肉厚の無い長方角パイプ。

横はともかく縦に曲がんのか?とにかくぎっちり砂詰めてフタしてイザ!

スチールって難しいのね。

思ったよりは曲げられましたが、ドライブ側はギアケース分短いのでかなりきついカーブが必要、

さらに3D曲げ、間違いなくシワがってか、カタチが変わっちゃいますね。

仕方ないので刻みます。

大体の位置合わせはOK、スイングアームをバラします…

と、ブーツが裂けてて、シャフトは錆び放題、カップリングは抜けねーは、ネジはユルまんわ、30年モノの本領発揮、

エンジン降ろすにはなんとしても外しておきたいし、泣きながら進みます(汗)。

格闘2日目にして無事、破壊することなく外れました(汗)。

一方、スタビは各補強パーツを製作し、本溶接、上手くいきました。

再度組んで各部干渉確認。どうせまたバラスので、全ては組んでいませんが、

ズゴーンっとね。それなりの存在感は出たでしょう。もちろん剛性アップも充分期待できます(本来はそっちが主でしょ!)。

後は塗装してロゴでも入れればこのオートバイらしいパーツになると思います。

これで6発様の大物のツクリモノは終了かな。で、RUDEさんの出番です。(お待たせしました!)

この後、巨大なエンジンを下ろし、メイクアップ、フレームも全バラ、塗装、フルオーバーホール…、

あ、ホイールも変わるし、コマゴマと仕上げもあるし、セッティングも…(汗)

雪乞いしちゃおうかな…

あれ?雪乞い効いちゃったかな?このあたりは冬に逆戻りしちゃいました。

スミマセン。

6発様のエンジン降ろしちゃいます。ありったけのジャッキとチェンブロックで、そっと、そ〜っと…

 

エンジンは無事下りましたが、外したパーツの養生と整理が大変です。バイクより場所取ります(汗)。

はい、ガランドウ!

フレームは不要なブラケット類をカットして仕上げた後に塗装に出します。

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6発様・6

6発様のフレーム塗装がRUDEさんから、遅れていたマグ鍛がBITOさんから届きました。

素晴らしい仕上がり…

 

しばし見とれます…

が、見とれていても作業は進みません。

そうこうしている内にエンジンも塗装から上がってきました。RUDEさん、グッジョブ!です。

こちらは黙々と手を動かし続けます。

RUDEさんにてサンドブラスト&塗装。

 

こちらでカバー類のバフ掛け、ネジ類をステンキャップに換え、ガスケット交換。

美しい、鑑賞に値するエンジンになりました。

車体にかかんなきゃ!

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6発様・7

このころはゴールデンウイーク直前、切れぎれになる集中力を何とか奮い立たせ、6発様はキリの良い所までは済ませます。

ゴールデンウィーク中は脂っこいのは出来ませんし、やりたくありません。

マグ鍛にウチではお初のコンチ、ロードアタック2CR。このタイヤは18インチをラインナップしており、

自分も楽しみなタイヤです。それぞれのパーツを全て磨きこみ、

ボルト類は全てステンキャップにスレッドコンパウンドを塗って組み込んでいきます。

フロントフォークもフルオーバーホール。社外スプリング(WP)が入っていたので標準セッティングを調べ、

テストランの印象とラジアル化とマグホイール化を考慮に入れて初期セッティング。

メーカーでオイル粘度が異なりWPはWAKO’Sの同一番手に対してかなり硬めです。

 

残念ながらよくあるのですが、コイツも左右でオイルの色、汚れ、量ともバラバラでした。

フォークシールのオイル漏れでもあったのでしょう。漏れている片側のみ交換、さらに社外スプリングなので

セッティングが不明…工賃的にも安くないので理解は出来ます。左右がバラバラでも走って、そうは問題になりません。

でも、それだけにフォークオーバーホールは「バイク屋の良心」と言われます。

ちゃんとヤリます。

オイル粘度、油面、プリロードを変更して組み付け。ステムベアリング、スイングアームピボットベアリング交換と続けます。

 

ウチではステムアンダーはパイプ挿して溶接して抜きます。熱で広がるしステムシャフトに優しいかと。

 

抜いたレースにもグリース塗ってグリグリして充填します。で、組み付け。

シャフトドライブのスイングアームピボットもテーパーローラーベアリング。グリスを充填して組み付け。

この時点で日付はとっくに変わっていましたが、ここまで来たら立ち姿をゼヒ見たくなりますよねぇ…

続行!、で…

のほほ〜っ!カックいい〜(嬉)

で、翌日、一気にエンジン載せます。塗りたてのエンジンとフレーム、そっと、そ〜っと…

どうよ〜!このままの状態でも鑑賞に堪えますねぇ。質感がハンパないっす。

で、さらに場所をとっていた外装類を仮組みして…

おおっ!想像以上にイイ カ・ン・ジ (笑)。

残念ながら画像にはあまり出ていませんが(写真がまだまだヘタなのもアリ)、

ダークグリーンのメタリックとブラックの組み合わせが、質感高くもワルそうです。

ここまでくるとテンションも再浮上、出来る限りのパーツ、配線、配管をを磨き上げつつ組んでいきます。

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6発様・8

当店始まって以来の激務の中、6発様は地道に進行、メインスタンドを製作し、配管、配線、各パーツの修繕を終了させ…

  

再起動まで、あとはオイルクーラーと共に夏の東京対策である水回りの改善を残すのみとなっていました。

壊れたサーモスイッチ(廃番)はニンジャの低温側サーモスイッチ(同じ97℃)が取り付けられるよう加工、

クーリングファンはZX12Rの7枚フィンを流用、フィンの加工とZ1300のノーマルベースを加工し取り付け。

  

ファンの作動確認をしてから水を入れ、プラグを外してオイルと水を充分に回し、オートバイの神様におねがいして〜の…始動!

「クゥオン!」とセル一発!!いいねぇ(嬉)!

そのまま点火タイミングを合わせ、オイルクーラーにオイルが廻るのを確認、塗装の焼入れをしつつ、

クーリングファンの作動確認。スゴイ風量で、短時間で水温が下がり、停止します。OK、いいぞ〜!

でも熱風もすごく、乗り手はあっちーだろうなぁ…(笑)。

で、初期チェックでご近所を一回り…う〜ん、別のオートバイになっています!!とにかく軽快です。

スラロームはほぼ400cc並みの軽さとクイックさと、それに見合った剛性感があります。

これからもうちょっとコマゴマした仕上げをしつつ、テストランでセッティングしていきますが、それがホント楽しみです。

ちょっとお山にも連れて行きますかね(うふ)?

ホコリをかぶったドルフィンとBBには申し訳ないですが…オーナーは東京の方、もう時間が無いので…。

長々と続いた6発様シリーズ(?)、最終仕上がりはカスタマーズでアップしますね!

あ〜、ようやくずっと心の奥にあったモヤモヤが晴れてきた気分です!

あと一息!!

2014年型 Z1300、始動!

* 追加 *

 

サイドカバーボルト止め

 

ETC、ナビ、ヘッドライトリレー配線等

 

ディスプレイマウント、パニアバッグガード

 

パニアバッグ時用リアウインカー、ツーリングモード

体重測定、乾燥換算260Kg

他、結局キャブセッティングではインナーパーツ交換、テストラン数百キロを費やしましたわ。

単一気筒の排気量は少ないせいかセッティングは思ったよりシビアです。

遠隔地の仕事で唯一めんどうを見きれないコト。

東京で無事に走ってくれることを願います。

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